兄が逮捕された。どこにでも有る普通ではない家族。

兄が逮捕されたという連絡が来た。

人生2度目の逮捕。異常な内容で精神病の疑いも有る。

兄弟といっても、一緒に育ってきた期間も短く、

今となっては血が繋がっているという事実だけ。

血族だから家族なんでしょ?っていう認識の為、私も被害者面したい。

世の中は理不尽だ。私の人生にはそう思うような出来事も多かった。

 

犯罪を犯したのは、3人兄弟の次男であり、私は三男である。

兄弟間の歳は離れており、長男も次男も40歳過ぎ、私は30半ばといったところ。

父親は自殺しており、母親は65歳を過ぎた今もフルタイムで働いている。

年金だけでは生活できないからだ。

私の人生詰みかけている。きっと私の家族だけの話だけでも無いはずだ。

犯罪者となる兄(次男)の生い立ち。

次男が何故犯罪を犯すのか?

やはり家族や生い立ちというのは関係していると思う。

何かのせいにしたい。何かが原因ということにしたいのだ。

 

私の両親は比較的裕福な家庭に生まれ育ち、俗に言うボンボン。

お坊ちゃまとお嬢様だった。

田舎の小金持ち同士のお見合いだったのか?

馴れ初めなどは知らないし、考えるほどに気持ち悪い。

お金で困る事無く育ち、散財。今はお金に苦しめられている。

誰も教えてくれなかったんだろう。

私の幼少期の家庭環境。

私が物心ついたころには、両親の仲は既に悪かった。

仲が悪かったというよりも、いつでも父は別という生活。

母は父の悪口ばかり、家を出て行ってしまいたいという相談、小学生ながら受けた記憶が有る。

当時は、ちょっと駄目な父親という認識くらいしかなかったが、

今考えれば、一般的な父親と比べてブッ飛んでいたと思う。

 

小さい子供ゆえ、具体的な金銭事情までは知らないが、

家にもお金を入れてなかったような話を聞いた。

普通のサラリーマンで、ギャンブルもしない。なのに生活費は別なのだ。

 

ただの田舎のボンボンが。大手企業で高卒平社員で働いている感じ。

父親の両親(祖父母)は、私が産まれて間もなく亡くなっており、

残った父方の兄弟(叔父、叔母)もクレイジーな一族で、親族間でもめ事も絶えなかった。

父の兄は、相続遺産だけで死ぬまで生活していたし、

人生孤独で、一度も社会で働いた事が無い人なのだ。

外に出た事無いのだから、常識も通用しない。

 

かといって、私の母親の家系が正常だったかといえば、

今となってはこれも疑問だ。

母の兄も、名ばかり自営業者で私の祖父からの借金で生きていたし、

母親もシングルマザーという事で、親のすねかじり、

お小遣いという名の借金まみれだ。

実際、私は母親に育てられきたが、母を信じるしか無かったから。

 

私の兄弟間の仲は悪く無かったが、私が幼い頃の長男は素行も悪く、

反抗期も重なり、恐怖のイメージが強かった。

両親の別居始まる。

私が小学生高学年の頃、母は家を出る。

両親の別居状態が続いたが、私は週末母の家へ遊びに行く。

私は生粋の母親っ子だった。

中学校へ上がるタイミングで、私も母を追うようにして家を出た。

母親の新居は近く、学区も変わらない。名字も変わらない。

何の問題も無いハズだったが、

私は何故か負い目を感じて生きていた。中学生活も苦しかった。

シングルマザー家庭の子供は、母親の判断が全て。

叱れない母親。今思えば私自身も腐っていた。

母と長男と暮らす私。父と暮らす次男。

兄二人は父親と生活を続けるが、

長男は父の兄(死ぬまで無職の叔父)から鉄バットで追い回されるという事件が有り、

私が高校に上がる頃に母の元へ。

一緒に住むようになった。ボロボロの市営住宅だ。

長男は恐怖の対象だったが、甘すぎる母親とは違い、色々と注意もしてくれたし、

世間の常識を含め、知らない事を教えてくれたように思う。父親代わりだった。

 

ここから次男(犯罪者予備軍)は、父親と二人暮らし。

大きな家で、比較的裕福な暮らしだが、

クレイジーな父親と、クレイジーな叔父の近くで学生生活を送る事を選択した。

都内の短期大学へ新幹線通学。それだけでも、とてもクレイジーだ。

 

両親は別居をしているものの、親父は定期的に会いに来ており、

母親も普通に招き入れる。有り得ない。

世間体の為か、親父は戻ってこいという。

私にとっては有り得ない事なのだが、

実際に何度か父親の家へ引っ越し、戻ったりもしていた。

 

もちろん上手くいくわけがない。母は先が見えないのだ。

その場しのぎをするタイプだ。

また市営住宅だ。中途半端な引越しも繰り返していた。

長男は東京へ。親父が躁鬱病にかかる。

長男は就職を機に、母の元から出て東京へ。

家族から離れる生活。当時は羨ましかった。

 

次男は、父親の元で生活を続け、学校卒業後も地元の田舎でフリーターを。

そのうち親父が鬱病となり、一日中寝たきりの生活。ゾンビみたいになっていた。

有給を貰っていたのか?

このころは私の青春期。アルバイトで収入を繋ぎ、

自由も増えたので、なるべく関わらないようにしていた。

 

1年くらい親父が寝たきりだったが、親父の鬱も軽くなり、職場復帰をしたと思ったら、

今度は躁状態に。元気満々。家のリフォームをし始めた。

リフォームを始めると、リフォーム業者の言われるがまま代金につぎ込む。

業者にとって良いカモだ。親父はYesしか言わない。

最終的には家を建てる以上の金額に。

 

家中リフォームも永遠と続き、一緒に住んでいる次男はストレスだったと思う。

風呂さえも使えず、私の住んでいる母親の家に風呂を借りに来ることもしばしば。

この時は、次男もまだまだ普通だった・・・ように思えた。

次男一度目の逮捕は傷害罪。逮捕拘留の恐ろしさを知る。

リフォームが終了したかと思ったら、

今度は次男が近隣住民の家で傷害罪。犬がうるさいと殴り込み。

バットと鎌のようなものまで用意しており、手が出てしまった。

知らなったのだが、以前から文句を言いに行っては怒鳴っていたらしい。

実際、犬の声は全然うるさくない。リフォームの方がウルサかっただろう。

幻聴だ。聴こえたとしても、かすかな鳴き声だ。うるさいとは思えない。

とはいえ、本人は被害者づら。この頃にオカシイと思うべきだった。

 

私は逮捕されてから知ったのだが、拘留されると外部と遮断される。

起訴されないにしろ、最低10~20日間は音信不通になるから、

次男は仕事(バイト)は辞めざるを得ないし、その尻拭いを家族がしないとイケない。

別にしなくとも良いんだけど、せざるを得ない。

家族から犯罪者が出る。逮捕者本人だけじゃない。家族もアウトだ。

パトカーが仰々しく登場してる時点で、田舎では一瞬で噂も広まるんだ。

 

20日間拘留で済み、起訴もされず前科は付かなかったが、

弁護士費用、示談金、家の周りに柵の取り付けも強要され、その費用も莫大だったらしい。

このころは、親父が全部処理したので、具体的な金額も知らない。

なにより家族にとって問題だったのが、

事件を起こした当事者(次男)が実家近くに住めなくなったという事。

 

次男は接近禁止命令みたいな念書に署名、

私と一緒に住んでいる母親が引き取る事になった。

母親は公正させる気満々だ。嬉しいようにも見受けられてしまった。

狭いボロ家にもう一人。どうなる私は?

いつもながら先が見えてない。

母と次男と私の生活。今度は親父が狂う。

その後、しばらく世話になると言った次男。だらだらと俺のスペースを占拠する。

次第に悪気も消え、当たり前に次男のスペースが増えて行く。

とりあえず就職を決めたものの、出て行かず2年経過。

私のストレスは最高潮だったが、ここでまたトラブル発生。

 

今度は、親父が狂ってしまった。本当に狂ってしまった。

早朝の仕事場で同僚に全裸姿で居るのを発見される。

ブツブツブツブツと、意味不明な言葉を繰り返し、不気味な動作を繰り返す。

服を着せられ、タクシーで自宅に放置される。家の鍵が無い。

困った近隣の叔父に呼ばれ、母と一緒に赴く。次男は近づけない。

 

私が誰だかも認識できない。親父が所持していた鍵を探しだし家を開けるも、

狂った親父は徘徊し、殺されると呟き、怒鳴り声も上げ、

誰だか分からない私を殺そうとする。

どうしようもないので警察を呼び。夕方には精神病専門の人達の車で強制送還。

わけもわからないまま、私と母も車で後を追う。

そのまましばらく救急専門の精神病院のようなところで、お世話になる事に。

 

で、誰が面倒を看るのか?当時は学生の俺しか居ない。

母は既に離婚済み、長男は東京で遠い、次男は実家に接近禁止命令。

三男の私が後見人?になるしかない。

よく理解もできていないのに書類にサインをせがまれる。

とにかく誰かのサインが必要だ。形式だけだ。そう言われた。

一番世話になっていない私が、親父の世話をする可能性。先は真っ暗だった。

 

狂ったといえど数日後には落ち着き。意味不明な言動も少なくなり。

今度はまたしてもゾンビ状態。まだまだ記憶はあいまい。

誰かに狙われているという妄想は、消えていない。

 

最初は綺麗な病棟だったが、数日後に専門の病棟に移され、本格的な病状の人がワラワラと。

親父も早く帰りたいという。病院も早く引き取ってくれとの事。

この程度では、ただのうつ病。病院に入れてはおけないし、補助金のような物も貰えない。

 

どうやら親父は金が無いらしい。俺が立て替える。

俺は学生で、アルバイトで必死で働いて稼いだ金だ。悔しくてしょうがなかった。

リフォームしたての豪邸は残ったものの金が無い。

仕事も60歳で早期退職させらている。

退職金のほとんどがリフォーム代金に消え、残りの金も次男の示談金に消えていた。

誰も言わなかったが、これが狂った原因だ。

 

しかしながら、具体的なお金の事は確認できなかった。

親父に金が無いのか?とは聞けなかったし、

その現実はハッキリとさせたく無かった自分も居る。

ただ妄想や言動からそう感じとれた。金が無いんだなと。

 

精神科医と呼ばれる人は、薬を与えるだけ、

問題解決になるようなことは、何にもしてくれなかった。

私自身も積極的で無かったし、仕方無いとは思うんだけど。

長男、次男も一度も面会には行っていない。

できれば俺も関わりたくなかったよ。

親父は俺の事をずっと次男だと思っていた。そのまま退院した。

親父の自殺。第一発見者は私。

私は親父の退院を引き受け、リフォームバリバリの豪邸へ連れて帰る。

電車でトイレが我慢できず途中下車。

トイレも我慢できないし、一人でも行けない。恐ろし過ぎる親父。

 

なんとか自宅に帰れば、廊下の明かりが自動で付き、

風呂はヒノキ風呂でテレビ付き、食器棚は自動。

広い豪邸で、のっそりと動きながらカラオケを流す。

当時は最先端の7.1chのサラウンドシステム。胃が痛い。

 

買ってきた安い食パンを焼いて、

マーガリンと砂糖を塗って喰う。

高価そうな瓶詰めのリンゴジュースを飲む。

親父は大丈夫だと言った。大丈夫なんだと思い込むしかない私。

突っ込みどころ満載の不自然さを見てみぬフリ。

秋頃だったと思う。これが最後になりました。

 

それからしばらくして、年末。

私は就職活動を終え、地元を出る準備をしていた。

もう次男とは一緒に住めないし、親父の面倒も見れない。

家族とは関わりたくない。

そんなお正月。親父が失踪したという連絡。

人生無職の叔父からだ。

 

お正月に親父の家へ。

インターホンを押しても出てこない。しばらく見ていないという近隣の叔父。

私は鍵も無いので、玄関も開けられない。

警察へ行く。親父と連絡が取れない。死んでるかもしれない。

家の中の確認をしたいのだが、どうしたら良いか?

警察は何もできない。事件でも無い。窓ガラスを割って入るなりして下さい。

何かあったらまた連絡してください。あぁそんなもんだよね。

 

そうこうしているうちに、辺りは真っ暗。

台所に回って、小さい窓を割る。

自動的に付くライトにビビりながらも、どこにも居ない親父。

 

昔は物置だった、一番奥の部屋。鍵も無いのにドアが開かない。

思い切って押し開ける。なるほどガムテープが付いていたのか。

窓にもガムテープだらけ。明かりは点きっぱなし。

第一発見者は私。

中央にはサンマを焼くような七輪が3つ。

練炭自殺だった。想定していたが衝撃的。声は出なかった。

 

とりあえず、警察に電話。死んでいると。

警察の車が3台到着。暗い中赤いランプが目立つ目立つ。

最終的に遺書のような日記も見つかり、内容はエグい。

2度とは見たく無い内容だ。

ちょっとだけミイラ化した親父。死後2週間といった感じ。

時間が経っているのに綺麗。冬と練炭に助けられたな。

知らない人間の葬式は大変。財産の把握も困難。

親父が死んだといっても、親父の事は何も知らない。

葬式するにも状況が何もわからない。

とにかく大変だったが、長男が色々と手配してくれた。

自宅の電話帳、携帯の電話帳に片っ端から電話。

俺の知っている長男とは別人。仕事のできる人間になっていた。

社会人を経験するとはこういう事なのだろう。

私も見様見真似で手伝った。

 

親父は平社員とはいえど、それなりの大企業に勤めていたので、

葬式は人がいっぱい。

長男が頑張って電話したおかげかもしれない。親族は微妙な空気。

遺体も普通とは違う形状。皆知っているんだろう。

 

葬式の金が無かったので、父の兄(無職の叔父)から葬式代を出してもらったのだが、

葬式中も葬式後も、葬式代とうるさかった。考えられない。

黙って欲しかったので結局全額返済した。300万円くらい。

墓石も高かったけど、親父の貯金と国からの補助で賄えたみたい。

この辺も長男が手配してくれたので、詳細は把握不足。

 

葬式が終わると、続いて相続問題。借金があるかどうか?不安だったので、

クレジットカード、保険会社、銀行と一通り、電話確認していた。

 

闇金以外の借金の不安は消えたので、相続する方向へ。

とりあえず、親父の家を管理という事で、私が住む事になった。

人が自殺した家に住む。気持ち悪い。

初めての社会人経験をする職場も、自宅から2時間以上だ。

 

近くに住んでいる親父の兄(無職の叔父)にも、常に見張られており、

訪ねて来た人や、車のナンバープレートを細かくメモされていた。

意味不明過ぎて気持ち悪い。

叔父は頻繁に訪ねて来たが、玄関を開けなかった。

内鍵をつけて開けたところ、

玄関を無理やり開けようと壊していった。狂っている。

狂った場所には居られない。私は都内へ引っ越した。

母は遺産相続で家を建てる。次男と母の二人暮らしへ。

自殺している為、リフォームしたての豪邸は更地にして売却。

回収できたのはリフォーム代金よりも少ない3000万円。

相続して販売、3兄弟で3分割で約1000万円。

相続税(譲渡所得)も取られて、翌年は住民税も取られて、

私の手元に残ったのは800万円くらいか。

 

このころ、母親の母(祖母)も亡くなり、母方の兄弟でも相続トラブル。

母も相続で1000万と田舎の土地を譲り受ける。

俺の800万は正直どうでも良かったから、母にあげて母は戸建てを建てる。

次男と母の2人暮らしだ。私は縁を切りたかったから、住むつもりも無い。

 

それから次男は親父の遺産で、車買ったり、海外旅行ツアーまみれ。

最終的に手に職系の専門学校へ行くも上手くいかず、

就職するも営業職、結果メンタル続かずフリーター。

母の家の近所でも、次男は再度怒鳴り込みトラブル。

 

警察沙汰にはならなかったものの、母から注意勧告され、

次男は遂に地元を離れ東京へ行く。

今思えば、問題を外へ投げただけだったのかもしれない。

だましだましの平穏な日々。遂に次男が再逮捕。

あれから数年。私は結婚をし、子ども授かり地元に戻って来た。

私の仕事は可も不可も無く、一般的なサラリーマンだ。

母親の近くに住み、

そろそろ介護も考えないといけない年齢か?と悩んでいたくらい。

兄2人とも年数回は会っており、お盆と正月には顔も合わせていた。

仮にも兄弟。親父の墓参りくらいは一緒にしてた。

 

長男は都内で働く、バリバリ営業マン。

学歴をものともせず稼いでる?人間になっていた。

 

一方、次男は現在は何をやってるかも聞けない、

私にとってはパンドラボックスだった。

40歳近くになってもフリーター。

それは母から聞いていたし、母にお金を借りたりもしていた。

やばい感じはしていたけど、

離れて暮らしてるからと、特に問題視はしていなかった。

 

私は2人目の子供も産まれたばかり、仕事も家庭も有る。

こんな状況で次男の逮捕、本気で関わりたくないが、

母親は関わるしかないし、

母親は私の子供にとって、大切なばぁばである。

 

次第に明るみに出る、次男の負の部分。

金も無く、家も無く、実刑を受けても受けなくても、

私の近くに戻ってくる。

自分の子供だけでなく、母も兄も面倒を看なければいけないのか?

今は、漠然とした恐怖だらけだ。

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